
酷もんです。ペットを殺した事件の!
ペット業界を取り巻く深い「闇」が明るみに出た。栃木県内の河川敷や山林に70匹超の犬の死骸を投棄するなどしたとして、元ペットショップ店員の男が栃木県警に逮捕された。知人の依頼で犬を引き取り、見返りに多額の現金を受け取っていた。各地で後を絶たない小型犬が大量に捨てられる「事件」。原因を探ると、野放図に繁殖を繰り返し、道具のように犬を使い捨てる、悪質業者が跋扈(ばっこ)するさまが浮かび上がった。
■100万円で引き取り
「犬を捨てたのは私です」。11月11日。1人の男が県警宇都宮東署を訪れ、唐突に罪を「告白」した。
宇都宮市では10月31日、鬼怒川河川敷で40匹を超える小型犬の死骸が見つかっていた。11月5日にも約20キロ離れた同県那珂川町の山林で27匹の死骸、8匹の生きた犬が発見されており、県警が捜査を進めていた最中だった。
捨てられていたのは、いずれもトイプードルやミニチュアダックスフントといった愛犬家に人気の小型犬。爪は伸び、一部はマラリアに感染するなど劣悪な状態で飼育されていたとみられ、悪質なブリーダー(繁殖業者)の関与が疑われた。
裏付け捜査を進めた県警は18日、廃棄物処理法違反や動物愛護法違反の容疑などで、出頭した無職、木村正樹容疑者(39)=同県那須塩原市=を逮捕。県内外のペットショップで働いていた経験があり、「愛知県内のブリーダーの知人から犬を引き取ってほしいと頼まれた」などと説明した。
県警によると、「ペットショップの元同僚と一緒に、犬を木箱に入れてトラックで運んだ。犬は当初生きていたが、途中で死んでいるのに気付き、処理に困って以前行ったことのある河川敷や山林に死骸を捨てた」などと供述。生きていた8匹については「死んだと思っていた」と話したという。